陽を継ぐ家
こだわりを詰め込んだ温かい家
「黒い2本梁が印象的な吹き抜けリビングの平屋」。網走市に勾配天井の吹き抜けが開放的な4倍断熱の家が完成しました。4倍断熱の家は、壁厚40㎝となる充填断熱を施工する高断熱・高気密住宅になります。天井には柔らかみを感じられる白っぽい木目のシナベニヤ、フロアはアンティーク加工された暗めの無垢材を採用し、木の温もりを感じさせてくれるゆとりある空間になっています。奥にはロフトもありますので、荷物を置いたり友人など来客された際に寝泊まりのスペースとして活用できます。


部屋ごとに違う雰囲気づくりをするため、床材・巾木・窓台などの内装材にはこだわりました。キッチンやトイレは、シンプルなグレーを基調にしたスタイリッシュなデザインでリビングとのメリハリを感じられます。石目調の大判フロアタイルは、見た目スッキリとお手入れしやすくデザイン性も高いもので、相性の良いアクセントクロスを採用しています。


スムーズな家事楽動線
家事動線がスムーズな水廻りスペース。横並びの間取りで動線が一直線上になっていて、家族で同時に使ったり、来客時にもロールカーテンでそれぞれ仕切れるように設計しているので安心です。幅170cmの洗面台は、奥様と念入りに打ち合わせをし、Instagramから参考にしたニッチ収納も採り入れて収納量の多いゆとりのある造作洗面台です。ランドリールームにはカウンターを造作しアイロン掛けも可能になっていて、ファミリークロークが隣合わせになっているので、洗濯物を終えた衣類はすぐに収納することができ家事の時短に繋がります。


壁紙を貼ることで、壁と一体化させてスッキリと感じられる建具。高さを自由にオーダーできるので、部屋の天井高に合わせてカスタマイズすることができます。フレームはアルミ素材のスリム枠なのでスッキリと感じさせてくれて、両面の壁紙に合わせて仕上げることが可能です。

隠れ部屋のある主寝室
主寝室の室内側から見るとよりスッキリと壁との一体感を感じさせてくれます。建具は、240cmの高さをオーダーし、部屋の天井高は260cmに施工したので6帖のお部屋ですが広く感じられます。そして、小さな両開戸(下部写真左側)の奥には旦那様のこだわりが詰まっています。

間取りの打ち合わせ時から「隠れ男部屋が欲しい!」という強いご希望がありました。ロフトの下を利用し小さな隠れ部屋を設計。ただ隠れた部屋じゃなくて、「入口のドアも分からないようにしたい!」ということで、階段下などの収納用建具として使う両開き戸をご提案させて頂いたところ、気に入ってくださり即決となりました。仕事部屋として使うため、書類などが多く棚を壁いっぱいに造作したり、一部を格子状の天井にしたこだわりを詰め込んだ隠れ部屋になりました。

昔ながらの和室を意識したデザイン
和室には施主様のこだわりが詰まっていて、目が惹かれるデザインです。建具は既製品を使うのではなく、全て建具屋さんに制作して頂きました。障子や襖紙で仕上げた建具は昔ながらの和室を感じさせてくれて、2枚引戸を合わせた丸障子建具には特にこだわりました。仏間と押入の壁は、柱や梁材を露出させて仕上げる真壁納めに施工したり、馴染みのある銀白色の一畳サイズは、縁のアクセントや深みある緑の天井が味を出してくれています。


家計に優しい太陽光発電システム
こちらのお家には、太陽光発電システムを取り入れています。やや南西寄りの南向きに3.5寸の屋根勾配に太陽光パネル9kWを設置。南側は畑になるので建物などによる障害が無く、十分に太陽光を取り入れられます。積雪のある冬場も効率的に使用するためには、なるべく屋根勾配を急にしてあげることが大切です。勾配のある屋根だと雪が落ちやすくなるため、太陽光パネルに積もった雪を早く無くしてあげることができます。また、発電量が少ない冬場には薪ストーブなどの電気を使用しない暖房機器にしてあげることで、電気料金をさらに抑えることができるようになります。

今回、施主様からは「薪ストーブは絶対欲しい」というご希望がありました。太陽光発電システムの住宅なので、より効率的になりますね。今回採用した薪ストーブは、ヨツールF400という商品。ヨーロッパを感じさせてくれるデザインで、天板プレートや燃焼室の内部では調理も可能で、薪ストーブ1台でこの住宅42坪の平屋全体を暖めてくれます。天井が高いため、せっかく暖めた熱が天井に溜まってしまうともったいないので、シーリングファンを設置して効率良く暖められるようにしています。

元々、住んでいた住宅は築40年以上にもりなり、お家が広いため暖房をしても躯体自体が冷えていて、夜も寒くて何度も起きてしまうというなかなか厳しい冬を過ごしていたそうです。お引き渡し後、施主様にお話をお伺いしてみました。実際に暮らしてみると、寒くて起きることはなくなり夜もぐっすり寝られて、部屋の暖かさに喜んで頂けました。薪ストーブも少量を焚く程度で快適な温度になり、少し多めに入れると部屋が暖まり過ぎて暑いくらいになると教えてくれました。4倍断熱の家の冬場の暖かさを体感して頂けたので、これから夏場の涼しさも体感して頂きたいと思います。太陽光発電システムも年間を通してどれくらい自家発電できて、どれくらい電気料金を抑えられることができるのか楽しみです。

建築概要
延床面積 | 139.12m2 (42坪) |
間取り | 4LDK |
気密性能(C値) | 0.2cm2/m2 |
住宅ブラン | 4倍断熱の家 WOODICOシリーズ |