現状の間取りを活かしたリノベーション

O様は、ご自宅の改修工事について建築会社を探していたところ、当社のホームページを見つけてくださいました。施工事例や工事ブログをご覧頂いた後に、「一度自宅を見て欲しい」というお問い合わせを頂きまして、現地調査にお伺いしました。

リノベーション工事では、現状の構造体の柱や梁の解体作業もありますので、構造的に抜いても問題の無い部分なのかということを考えて工事を行います。今回の住宅でも、抜くことの出来ない柱がいくつかありましたので、化粧柱にしたり壁の中に収めたりして施工を進めていきました。

ストレスフリーな快適な生活

玄関は、ドアの袖ガラスから採光を取り入れて、窓がなくても既存の玄関より明るくなりました。また、扉付きの物入れがありましたが、通気性が悪くカビが生えている状態であまり使っていなかったようです。なので、いつでも使用することができるように、アイアンポールを取り付けてオープンタイプの洋服掛けにしました。これにより通気性が良くなり、カビの発生を改善し、使いたい時にサッと使用できるようになりました。

玄関ホールの引き違い戸は、約90㎝奥側へ移動させて、玄関を広くしました。より開放的にしたいので、床から天井までのハイドアタイプのガラス入り引戸を採用しています。扉を閉めていても、スモークガラスから明かりがやんわりと入り込み、以前よりも広くて使いやすい玄関スペースになりました。

玄関からリビングの通路の幅が広かったので、その分トイレを広くしました。トイレ本体は、タンクは付いているけど、タンクレスのように見えるスッキリとした便器にしています。広くしたので、手洗いを取り付けてもゆとりのあるトイレです。内装工事をして雰囲気が変わり、おしゃれなデザインに仕上がりました。

既存のリビングは、窓が大きく壁が少なかったので、テレビを設置できる壁をつくりました。1番大きな窓は、過去にリフォーム済みでしたので、もう一つの窓を高窓に変更し、窓下の壁にテレビを設置できるようにしています。大きな窓から光が入りますので、窓を1つ小さくしても十分な明るさを採れています。

和室は、親世帯の寝室として使用し、ベットを置きたいので、フローリングにして洋室へと変更しました。床の間のスペースは、デスクカウンターにして、本を置けるように棚も造りました。仏間や押入は、扉を新しくして日常的に使いやすい収納にしています。

化粧柱として残す

キッチンとダイニングの境目には、垂れ壁で仕切られている感じがありましたので、垂れ壁を無くし一体感をもたらすLDKにしました。その際に、リビングドアの位置を移動するため、壁を解体する時に構造的に残しておきたい柱がありましたので、その柱は化粧柱として残しています。

既存のL字型キッチンは、スペースを広く使うため動線が長くなりますので、コンパクトに収まるI型の対面キッチンに変更をしました。そうすることで、リビングダイニング側が広くなり、キッチン内の動線も短くなって使いやすくなりました。天井とキッチン扉の木目柄デザインが統一されていて、木目の温かみを感じるキッチンに仕上がりました。

元々洗面脱衣室は、1つの部屋になっていましたが、脱衣室を独立させました。2世帯などのご家族が多いご家庭で水廻りが1つの場合は、洗面脱衣室を別々の部屋にした方が生活しやすくなります。また、工事をするにあたって、既存ボイラーの脱着時に配管をコンパクトにまとめてもらったので、余分なスペースが空いてスッキリ収まりました。

洗面室は、隣接していた洋室を小さくして、洗面室を広くしたので収納や物干しのスペースを増やすことができました。120㎝幅の洗面台を置いても余裕があり、家族と使用する時間が重なっても同時に使うこともできます。コーナー壁に沿って、アイアンバーもL字型のものを選んで有効的に使えるようになっています。

洗面室は、玄関からリビングの動線途中に繋がるので、帰宅時の手洗いもスムーズにできます。

2階は、子世帯の寝室や子供部屋があるため、子世帯家族が集まれるようなセカンドリビングを考えました。2階の吹き抜けを無くしたり、子供部屋の収納を移動して、ホールを広げ部屋をつくりました。寒冷地の冷暖房エアコンを新しく設けたので、さらに快適になり、家族団欒に過ごすことができます。

2階のベランダを無くし、寝室を広げる増築工事を行いました。ベランダは、3帖の面積がありましたので、2.5帖は寝室面積に加えて、残りの0.5帖は子供部屋の収納としました。既存の外壁に合わせてモルタル塗装で統一させて、室内側も段差なくフラットに綺麗に仕上がっています。

生活スタイルは、年齢や家族構成の変化とともに変わっていきます。今までは問題なくても、変化した生活の中では、暮らしにくさや使い勝手の悪さなど悩みが出てきて、生活に不便を感じストレスになってしまいます。悩みを解消しストレスフリーに暮らすためには、今の住宅に手を加えることで、さらに快適で暮らしやすい生活を送ることが出来ます。